人と自動車の事故で後遺障害5級が認定された事例

認容額	8012万6710円
年齢	36歳
性別	男性
職業	会社員
傷病名	多発性頭蓋骨骨折，脳挫傷，全身打撲傷等
後遺障害の等級	5級
症状・事故類型名	交通事故、
判決日	平成26年2月4日
裁判所	東京地方裁判所

交通事故の概要

本件事故は、平成22年5月16日午後10時22分ころ、東京都新宿区大久保1丁目7番2号先の信号機により交通整理の行われていない交差点において発生した。加害者が自動車を運転し、路上に停車中、車外にいた被害者と口論になり、被害者が加害者の車の運転席の窓から車中に手を入れたところ、加害者が、車を発進、加速したため、被害者が路上に転倒した。

被害者の入通院治療の経過

被害者は本件事故により、20日間の入院と、退院後約1ヶ月半の間（実日数不明）通院して治療を行った。

後遺障害の内容

本件事故による被害者の後遺障害は、記銘力低下、集中力低下、自発性低下の症状について、本件事件の脳外傷に起因する高次脳機能障害による後遺症であり、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの」として第5級2号に該当する。

判決の概要

本件事故は、加害者は、車を路上に停車していたところ、車外にいた被害者と口論になり、被害者が車の運転席の窓から車中に手を入れた際、車を発進したため、被害者が路上に転倒して多発性頭蓋骨骨折等の傷害を負ったとする事案。加害者は、被害者が車内に手を入れ、加害者の襟首をつかんだため、恐怖心を抱き、事件が発生したとして過失相殺を主張したが、裁判所は、車を発進させる前の被害者の言動は過失相殺事由に当たらないとした事例。