追突事故に巻き込まれて後遺障害を負った事例

認容額	4747万9576円
年齢	65歳
性別	不明
職業	運送業
傷病名	頭部外傷，頭蓋骨骨折，外傷性くも膜下出血，脳挫傷，気脳症，急性硬膜下血腫
後遺障害の等級	5級
症状・事故類型名	脳挫傷、自転車事故、
判決日	平成26年6月26日
裁判所	大阪地方裁判所

交通事故の概要

本件事故は、平成22年8月16日午後5時59分頃、大阪府東大阪市岩田町3丁目3番5号付近の道路において発生した。加害者が北から南方向に向けて時速３０ｋｍないし４０ｋｍで被告車を進行中、対向車線を進行してくるパトカーを認めた際、自らのシートベルト未装着が発見されるのを恐れ、慌てて左手でシートベルトを装着しようとして、右片手のみでハンドル作をしたまま上記速度で進行させ、加害者の車を対向車線に進出させたところ、折から対向進行してきたＡ車に気付かず、同車右側部に自車右前部を衝突させ、Ａ車を進路西側の歩道上に横転させた上、同歩道上を走行していた被害者の自転車にＡ車を衝突させて、自転車もろとも被害者を付近の駐車場に転倒させた。

被害者の入通院治療の経過

本件事故により被害者は、150日間の入院と、実日数4日間の通院をして治療を行った。

後遺障害の内容

本件事故により被害者には、注意力障害、記銘力低下、多弁等の異常行動により、「神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外に服することができないもの」として5級2号に該当する後遺障害が残存した。

判決の概要

本件事故は、裁判所は、本件事故は、シートベルト装着に気をとられ自車を対向車線に進出させた過失によるものであり、加害者は損害賠償責任を負うとした上で、後遺障害（5級2号）・成年後見申立費用等に基づく原告の相当損害額から損害の填補額控除後の残損害金につき、その支払を被告に命じた事例。

認容された損害額の内訳

治療関係費	27万9268円
休業損害	403万8945円
逸失利益	3246万2571円
慰謝料	1715万円
成年後見申立費用	15万6000円
損害の填補	-1090万7208円
弁護士費用	430万円